“ダンサーインパリ”という映画を最近見た。“ふむふむ、ダンスとかバレエの映画?”
みたいな感じで見に行ったのだが、クラッシックバレエだけでなく、コンテンポラリーダンスのシーンもあり、ドラマの中に家族の絆の大切さ、また恋愛要素もあり、というけっこう考えさせられる映画だった。
怪我をしたダンサーが夢を諦めるというのは昔からよくある話なのだが、この映画では主人公(パリオペラ座の現役ダンサーが演じている)がコンテンポラリーダンスの世界でやりがいを見つけるというところに新味があった。
私が気になったのはこの映画の原題である。フランス映画なのでフランス語なのだが、“En corps “で、これはそのまま訳すと“体の中で”のような感じらしい。corpsは、いわゆるコールドバレエのコールにあたるらしい。
うーん。タイトルが“体の中で”だったらすぐにはバレエの映画とは分かりにくいかも。やはり”ダンサーインパリ“の方が日本人にアピールするとのタイトルと思われる。実際にはパリも出てくるが、ブルターニュ地方(フランス北東部)の美しい自然が描かれている。
バレエでもコンテンポラリーダンスでも体の中から湧き出る何かを表現するということに変わりはないが、観客のなかにはコンテンポラリーの激しい動きに面喰っていたような方も見受けられた。ラスト近くに“バヤデール”の一部が出てくるのだが、“こういうのが見たかったのよ”という声が聞こえたような。
映画のタイトルの付け方は確かに難しいものがある。
タイトルはともかく、お勧めの映画なので機会があったらご覧ください。
他に、バレエを扱った映画というと、“愛と悲しみのボレロ”とか、“ホワイトナイト”とかけっこうあるのでこちらもぜひ。
M K